連載小説 神霊術少女チェルニ〈連載版〉 3-32
秋晴れの空の下、王立学院では、いよいよ神霊術の実技試験が行われようとしていた。神霊術の実技点は百点満点なんだけど、この点数は、受験の合否に直接は影響しない。ルーラ王国では、神霊術に優劣はないっていう考え方をしているから、合否を判断するのは、基本的には学科試験の点数なんだ。
だったら、どうして神霊術の実技試験を実施するかというと、優秀な人材を見逃さないようにするためなんだって。学科試験の合格定員とは別に、特に優れた神霊術を披露した何人かの生徒は、特別枠で入試に合格できるらし