連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 43通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
そうですよね。何となく、嫌な予感はしてたんですよ。宰相閣下が伯父さん……伯父さんって、普通はもっと親しみやすい言葉のはずなのに……お母さんが先代陛下の姪で、お父さんが確か法務大臣……そうですか……。
わかってたことですけど、ネイラ様の家庭環境(という言葉が似合わないです)に、衝撃を受けてます。ネイラ様って、本当に本物の高位貴族で、わたしとは住む世界の違う人なんだなって……。こうして、無遠慮に文通してもらってることが、わりと異常な状況なんですよね