連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 74通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
わたしは今、王都の新しい家で、この手紙を書いています。王都の新しい家、王都の新しい家ですよ、ネイラ様! 今朝、王都に出てきたと思ったら、もう住む家が決まっていて、生活する準備まで整っていたんだから、びっくりしちゃいますよね?
今回、わたしと一緒に王都に来たのは、うちの家族とフェルトさん、総隊長さん、なぜか使者Bと良い感じになっているルルナお姉さん。それから、〈野ばら亭〉の料理人のルクスさんです。ルクスさんのことって、わたし、手紙に書いたことが