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連載小説 神霊術少女チェルニ〈連載版〉 2-9

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 フェルトさんが、クローゼ子爵家のいいなりにならなかったら、アリアナお姉ちゃんたちを誘拐して脅迫するか、フェルトさんやわたしたちを殺そうとするかもしれない……。
 
 ヴェル様の話が怖すぎて、思わず硬直していると、腕の中のスイシャク様と、肩にとまったままのアマツ様が、白と紅の光で、わたしの身体をぐるぐる巻きにしてくれた。
 何も心配することはない、ちゃんと守ってあげるから、自分にできることで立ち向かいなさいって。そのメッセージが本当に優しくて、心の底からありがたくって、わたしは無意識のうちに、初めてのことをした。自分の方から、スイシャク様とアマツ様に、メッセージを送ってみたんだ。
 
 神霊さんとの交流って、神霊さんの言葉に代わるメッセージが、一方的に送られてくるだけだからね。こちらから何かを伝えたいときは、言葉に出して話すか、心の中を自動的に読み取ってもらってる感じ。
 それはそれでいいんだけど、スイシャク様やアマツ様と、メッセージのやり取りができるなら、是非ともそうしたい。何も深くは考えないまま、わたしは一心に、尊い紅白の鳥に向かって思念を送った。ありがとうございます、大好きですって。
 
 そのときの感覚を、どう表現すればいいんだろう。スイシャク様たちからメッセージが送られてくるのは、空から雨が降ってくるみたいに、すごく簡単で自然なこと。口に出した言葉や、心に思ったことをすくい上げてもらうのも、やっぱり簡単で自然なこと。でも、わたしから意識してメッセージを届けるのは、地面から空に向かって雨を降らせるみたいで、すごくすごくむずかしかった。
 
 何度か試して、失敗したあとで、わたしは突然ひらめいた。地面から空に雨を降らせることはできないけど、水蒸気みたいな気体にすれば、天までだって届くんじゃない?
 わたしが読んでいる、昔の英雄の伝記の中に、〈思いついたということは、できる可能性があるということだ。人は、絶対にできないことなど、思いつきもしないのだから〉って書いてあったからね。諦めずに続けていれば、きっとできると思うんだ。
 
 でも、〈思念の気化〉とでもいう手順を、頑張って試してみようとしたところで、わたしは周りの視線に気がついた。
 お父さんもお母さんもヴェル様も、心配そうにわたしを見ているし、スイシャク様とアマツ様は、何だかとっても嬉しそう。スイシャク様は、過去最高に膨らんで、ふふふっっす、ふふふっす、って鼻息を荒くしているし、アマツ様は、黒に見えるほど紅い瞳をキラキラさせて、朱色の鱗粉を降らしているんだ。
 
 あれ? 思いがけず注目を集めているけど、今って、そんな場合じゃなかったよ。 わたしは、慌てて気持ちを切り替えて、お父さんたちに向き合った。
 スイシャク様とアマツ様は、どうして途中でやめるんだって、不満そうなメッセージをバンバン送ってきたけど、仕方がないじゃない。わたしは、空気の読める少女なのだ。
 
 わたしと目が合うと、ヴェル様は、申し訳なさそうに謝ってくれた。
 
「誠に申し訳ありませんでした、チェルニちゃん。すっかり怖がらせてしまいましたね。大丈夫。何があっても、チェルニちゃんたちに危害など加えさせません。そのために、わたくしたちが来たのですから、心配は要りませんよ」
 
 そういって、優しく微笑んだヴェル様は、右手のこぶしで三回、左胸を叩いた。これは、神聖な騎士の誓いなんだって、〈騎士と執事の物語〉の愛読者であるわたしには、すぐにわかった。
 
「わたくしの命に懸けて、貴方をお守りいたしましょう」
 
 ひえぇ。わたしは衝撃のあまり、もうちょっとで叫ぶところだった。だって、ヴェル様、カッコいい! 本当に、物語に出てくる騎士で執事の人みたい。十四歳にして、騎士の誓いをしてもらっちゃたよ、わたし。
 びっくりして何もいえずにいると、ヴェル様は悪戯っぽい顔をして、わたしの目を覗き込んできた。
 
「ふふ。わたくしが、抜け駆けで誓いを捧げたと知ったら、さぞかし主人がお怒りになるでしょうね。そして、尊き御方々も、ご立腹であらせられる」
 
 何のことかなって思ったら、紅白の光はもっと強く輝いて、ぐるぐるぐるぐる、わたしを何重にも巻き込んでくれた。人の子の力など借りなくても、我らの眷属を傷つけさせるものかって。
 スイシャク様とアマツ様から送られてくるメッセージは、すごく強くて優しくて、あとで絶対に、わたしからもメッセージを届ける練習をしようって、改めて決心したよ。
 
 ともあれ、今はそれどころじゃないから、わたしは深々とヴェル様に頭を下げた。
 
「ありがとうございます、ヴェル様。恐くって固まっていたわけじゃないんですけど、ヴェル様のお言葉、とっても嬉しいです。絶対に、ヴェル様の足を引っ張らないようにしますので、この件が片付くまで、よろしくお願いします」
「おやまあ。主人から聞いていたとおり、チェルニちゃんは本当に聡明ですね。剣を振ることしか脳のない、短慮な新人騎士たちに、今の言葉を聞かせたいところです。こちらこそ、よろしくお願いいたしますね、チェルニちゃん」
 
 わたしたちが、そういって笑い合っていると、不意にスイシャク様がメッセージを送ってくれた。クローゼ子爵家で、また一族の人たちが揉めているよって。
 
 お父さんとお母さん、ヴェル様に許可をもらってから、わたしはクローゼ子爵家に張り付いてくれている、雀の視界に繋いでもらった。神霊さんのご分体なのに、とっても気配り上手なスイシャク様は、自動的に声も拾ってくれるから、情報収集は完璧なんだ。
 クローゼ子爵家のお屋敷では、まだ二日しか経っていないのに、もっと空気の澱んでいる気がする応接間で、前回と同じ人たちが、口々に言い争いをしていた。
 
「遅い。知らせはまだなのか」
「遅いも何も、王都からキュレルの街までの距離を考えたら、まだ戻ってくるはずがないだろう。むだに苛立つのはやめてくれ、兄上」
「生意気な口をきくな、弟の分際で。早馬を飛ばせと、あれほど念を押したのだ。風の神霊術を使える者を行かせたのだから、戻っても不思議はあるまい。知りもしないで、勝手に決めつけるな、愚か者」
「はっ! 今日からは、そういう態度は改めた方がいいんじゃないか、前クローゼ子爵閣下。わたしと兄上は、もう同じ立場だ。どちらもクローゼ子爵位を持たない、貴族とは名ばかりの厄介者だな」
「お前、殺されたいのか! 無礼な口を叩くのなら、剣にかけて思い知らせてやるぞ」
「いい加減になさい! 二人とも、大人気ない。今は兄弟で争っている時間などないでしょう。今日から十日の間に、あの忌々しい平民の産んだ子を迎え入れる手筈を整えなくては、わたくしたちは破滅なのですよ」
「そうは仰いますが、わたしたちが後手に回ったのは、母上のせいではありませんか? 母上が強硬に反対なさらなければ、もっと早くクルトの息子を連れてきたのに」
「ナリス! この母に、無礼は許しませんよ」
「大丈夫よ、お父様。お祖母様も叔父様も、ご心配には及ばないわ。クルト叔父様の息子だって、クローゼ子爵家の後継者になれると聞けば、大喜びでやってくるわよ。今日中か、遅くとも明日には、当家まで来るように仰ったんでしょう、お父様?」
「そうだ。早馬だけ先に戻して、本人は後から追いかけさせる。我らの準備は、使者に出した者が戻ってからでいいだろう。問題は、どうやって実権を握るかだが、平民として育った若造など、簡単なものだろう」
「ですが、兄上。調べたところでは、フェルトには交際している女がいるのでしょう。評判の美少女らしいし、カリナとの結婚に関しては、断ってくる可能性があるのではありませんか」
「何てことを! 可愛いカリナが、平民の女に負けるとでもいうの、ナリス!」
「ああ、もう、うるさいな。あくまでも可能性の話ですよ、母上」
「心配するな、ナリス。クローゼ子爵家の跡目がかかっているのだ。平民の女一人、まともな知能があれば、あっさりと捨てるだろう。文句をいうようなら、妾にすることを認めてやるといえばいい。構わないだろう、カリナ」
「もちろんよ、お父様。相手の女、十七歳の美少女ですって? わたし、とっても楽しみよ。腕によりをかけて遊んであげるわ」
「その遊びには、ぼくも入れてくださいよ、カリナ。ぼくは……」
 
 教育熱心なスイシャク様は、わたしの教育上よくないからって、ここで一方的に視界を断ち切った。でね、お父さんとお母さんに目を向けると、すごいことになっていたんだ。
 お母さんは、狼みたいにギラついた目をして、口元だけで笑ってた。わたし、狼って見たことないんだけど、そう思うくらいの迫力だった。アリアナお姉ちゃんに対する言葉が、お母さんを激怒させたんだろう。
 お父さんは、まったくの無表情だった。何もいわないし、怒っている様子もない。でも、十四年も娘をやっているわたしには、何となくわかった。これまで一回も見たことがなかったけど、わたしの大好きなお父さんは、今、本当の本気で怒り狂っているんだって。
 
 お父さんとお母さんが怖すぎて、ちょっと引き気味になったけど、怒っているのはわたしも同じだからね。どうしてやろうって思ってたら、スイシャク様が、またメッセージを送ってくれた。
 フェルトさんとアリオンお兄ちゃんのいる守備隊に、クローゼ子爵家の使者が来たよって。作戦一日目にして、物事はどんどん動き出しているみたいだった。
 
     ◆
 
 次に、スイシャク様がつなげてくれたのは、アリオンお兄ちゃんの胸ポケットに入ったままの、小さな子雀の視界だった。アリオンお兄ちゃんは、フェルトさんの少し後ろを歩いていて、守備隊の本部を移動しているみたい。
 アリオンお兄ちゃんとフェルトさんは、ひとつの部屋の前に着くと、お互いにうなずき合ってから、ゆっくりドアをノックした。
 
「第二分隊長、フェルト・ハルキス。お呼びにより参上いたしました」
「入れ」
「はっ!」
 
 アリオンお兄ちゃんたちが部屋に入ると、そこには五人の人たちがいた。総隊長さん、最初の冒険のときに知り合いになった騎士のアランさん、見たことのない男の人。男の人は、守備隊の隊服を着ているから、総隊長さんが呼んだんだろう。
 残りの二人は、クローゼ子爵家の使者だって、ひと目でわかった。服装も立派だったけど、とにかく威張っているから。今も、フェルトさんをチラッて見ただけで、すごい勢いで、総隊長さんに文句をいい始めたんだ。
 
「遅い。我らは名のある貴族家の使いの者。いつまで待たせれば気がすむのだ。守備隊の本部に到着してからでも、相当な時間が経っておるぞ。我らは急いでおるのだ。内密の話があるのだから、部外者は早々に立ち去れ」
 
 わたし、目が飛び出るくらい驚いたよ。フェルトさんにお願いして、クローゼ子爵家に来てもらうために、王都から訪ねてきたはずなのに、この態度はなに? 守備隊の人たちに命令する権利とか、どこにあるの? 
 誘拐犯だったセレント子爵もそうだったけど、貴族の中には、タチの悪い人もたくさんいるんだね。ネイラ様とかヴェル様とか、立派な貴族がいてくれることはわかっているけど、本当に大丈夫なんだろうか、ルーラ王国。
 
 わたしが王国の未来を心配しているうちに、さっさと切って捨てたのは、総隊長さんだった。熊みたいにいかつい顔に、野生のヒグマも負けそうな迫力を漂わせて、一気にいいきったんだ。
 
生憎あいにくと、おっしゃる意味がわかりかねますな。フェルト・ハルキスの業務中に、事前の許可もなく押しかけてこられたのは、あなたたちの都合に過ぎない。業務の区切りがつくまで、お待ちいただくのが常識でしょう。事情があるのかとお察しし、特別にフェルト・ハルキスを呼んで差し上げましたが、わたしたちの同席を拒否されるのでしたら、どうかお引き取りを。守備隊をあずかる身として、家名を名乗りもしない者たちと一緒に、大事な部下を密室に残すわけにはいきません」
「無礼な口をきくな、平民が。我らを誰だと思っているのだ」
「名乗りもしない者の素性を知っていたら、そちらの方がおかしいでしょうに。不思議なことをおっしゃる方たちだ。話は平行線のようですので、お引き取りを」
 
 そういって、総隊長はあっさりと立ち上がった。フェルトさんとアリオンお兄ちゃんは、さっさと部屋を出て行こうとしているし、アランさんたちもそれに続く。
 焦ったのはクローゼ子爵家の使者で、黙っていたもう一人、多分身分が上の方の人が、慌てて口をはさんできた。
 
「いや、待て。連れの者の言葉が過ぎたのは、謝罪しよう。我らは、フェルト・ハルキス殿に、大切な話があるのだ。ここで立ち去って後悔するのは、フェルト殿の方だ」
 
 総隊長さんは、ちょっと考えるような振りをしてから、フェルトさんに聞いた。
 
「身元不明の使者殿は、こういわれる。話を聞くか、ハルキス分隊長」
「まさか。不審者の話を聞くのは、取り調べのときだけで十分ですよ、総隊長。失礼して、業務に戻ります」
「待て。待ってくれ、フェルト殿。貴殿にとって、大きな出世につながる話だ。聞かないと損をすることになるぞ」
「わたしたちが取り締まった詐欺師は、だいたいが同じようなことをいって、人を騙していましたね。時間の無駄です」
 
 使者の人たちは、すごく迷っているみたいだったけど、皆んなが本当に出ていこうとしているのがわかったんだろう。諦めたみたいに話し出した。
 
「だから、待てというのに。仕方がない。名乗ってやろう。我らはクローゼ子爵家からの使いだ。クローゼ子爵閣下が、亡き弟君の子息であるフェルト殿に、折りいって相談があるとの仰せなのだ。速やかに王都に来られよ。フェルト殿にとっては、大変に喜ばしい話をしてくださるだろう」
「クローゼ子爵家というと、わたしの母を虐め抜き、わたしを認知すらしないまま、母子ともども追い払った家でしたね。わたしの名は、フェルト・ハルキス。クローゼ子爵家とは、いかなる関係もありませんよ」
「いや、そういいたい気持ちもわからないではないが、まずは王都で話を聞かれよ。フェルト殿に、クローゼ子爵家の爵位が回ってくる可能性があるのですぞ」
 
 使者の人たちは、きっとフェルトさんが態度を急変させると思って、爵位のことを口にしたんだろう。嫌な感じのする目で、フェルトさんの顔色をうかがっていたから。
 そういわれたフェルトさんは、ふんって、スイシャク様みたいに鼻息を吐いてから、ばっさりと切り捨てた。
 
「行かない。関係ない。興味もない」
 
 あ然とする使者を残して、フェルトさんは、そのままさっさと部屋を後にした。使者の人たちは、何か騒いでいたみたいだけど、フェルトさんは、振り返りもしなかったんだ。
 
 フェルトさんの後ろを、黙って歩いていたアリオンお兄ちゃんは、周りに人気のないところまで来たとき、そっとフェルトさんの手を握った。
 
「さっきはカッコよかったですよ、フェルトさん」
 
 フェルトさんは、途端に赤い顔になって、アリオンお兄ちゃんの手を握り返した。
 
「ありがとう、アリア……アリオン。俺のことで迷惑をかけて、本当にすまない」
「迷惑なんて、ひとつもかけられていないですよ、フェルトさん。一緒に乗り越えましょうね。フェルトさんのことは、わたしが守るからね」
「ありがとう、アリ……アリオン。俺は世界一の幸せ者だ」
 
 フェルトさんは、感極まったような顔で、もう一度ぎゅっと手に力を入れた。すごく素敵な場面なんだけど、今のアリアナお姉ちゃんは、アリオンお兄ちゃんだからね。妙な噂にならないことを、心から祈っているよ、フェルトさん。
 
 ここで、わたしの視界は、うちの応接間に戻ってきた。自分でも不思議なんだけど、この前みたいに、わたしはずっと、会話の内容を繰り返してしゃべっていたみたい。お父さんとお母さんは、満足そうにうなずいているし、ヴェル様はアイスブルーの目をきらきらさせて、わたしを見ていた。
 
「チェルニちゃんの神霊術は、本当に素晴らしいですね。相手方の動きのほとんどが、居ながらにして把握できるとは、とてつもない能力です。チェルニちゃんを助けるつもりでしたが、助けられるのはわたしたちの方かもしれませんね」
「いえいえ。すごいのはスイシャク様と雀たちで、わたしはスイシャク様を抱っこしているだけですから」
「何をおっしゃることか。これほどの神霊術を使って、対価となる魔力が尽きないというだけでも、規格外ですよ、チェルニちゃん」
 
 ヴェル様ってば、本当に優しくって、誉め上手だな。あれ? でも、わたし、対価を提供したっけ? スイシャク様は、〈眷属扱いでお安く? してあげる〉っていってくれたけど、具体的には決まってないよ!
 自分の厚かましさに青くなって、わたしは慌てて、膝の上のスイシャク様を覗き込んだ。すると、スイシャク様は、黒曜石みたいな瞳を輝かせて、わたしにメッセージを送ってくれた。
 
 八百万やおよろずの神霊が、人の子に対価を求めるのは、それが神霊の世界での約束事だから。対価もなしに力を貸すと、人の子が増長してしまって、魂を曇らせてしまいやすいからなんだって。
 スイシャク様やアマツ様との間に、回路を開いてもらったわたしは、もう眷属の扱いだから、約束事からは外れるらしい。少しの魔力と、お父さんの焼き立てパンをもらうから、対価は大丈夫。それよりも、決して魂を曇らせることなく、人のためになるように力を使いなさいって、スイシャク様は優しく励ましてくれたんだ。
 ありがたくって、うれしくて、ちょっと涙ぐみながら、わたしはヴェル様に応えた。
 
「わたしからの対価なんて、ほんのちょっぴりなんです。スイシャク様とアマツ様に、おまけをしてもらってるんです。スイシャク様もアマツ様も、本当に優しくて、たくさん甘えちゃってるから、人のためになることをして、お返しをするんです、わたし」
「いい子ですね、チェルニちゃん。それに、先程はいいませんでしたが、主人から聞いていたとおり、御神霊の御名のところ、本当にチュンチュン、キュルキュルと聞こえるんですね。とても可愛らしいですね、チェルニちゃん」
 
 ネイラ様ってば、そんなことまで話してるの!?  ヴェル様に指摘されて、ひえぇってなったけど、のんびり恥ずかしがっている暇はなかった。ちょうどそのとき、スイシャク様が、新しいメッセージを送ってくれたから。
 守備隊を追い出された、クローゼ子爵家の使者たちは、何と〈野ばら亭〉に来るつもりみたいだよ!


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