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連載小説 神霊術少女チェルニ〈連載版〉 4-3

 わたしの愛読する歴史小説の中に、側近に裏切られて国を追放された王子様が、たった一人で嘆く場面がある。立派で優しい人だったのに、卑怯な罠にかかって悪者にされてしまった王子様は、湖で身投げをしようか考えながらつぶやくんだ。〈わたしにわかっているのは、栄光に満ちた過去と、汚辱おじょくまみれた今だけだ。昨日のわたしは、今日、自分が死を望むなどとは、想像さえしていなかった。そう。先のことなど、何一つわからないではないか!〉って。
 わたしが何をいいたいのかというと、さっき起きて、食堂にご飯を食べに行くまで、今のとんでもない状況は、想像さえできなかったっていうことなんだ。十四歳の平民の少女であるわたしの家に、神霊庁の神使様と王国騎士団の大隊長、宰相閣下の家令、侯爵家の家令っていう、偉い人たちが訪問してくるなんて、誰も考えないよね? しかも、訪問の理由が、レフ様からの、きゅっ、きゅっ、求婚の打診だなんてさ……。
 
 お母さんが、王都で人気の服屋さんである〈花と夢の乙女たち〉で買ってくれた、可愛いグレーのドレスに袖を通しながら、わたしは、信じられない思いでいっぱいだった。レフ様が、わたしのことを大切にしてくれているのは、さすがに自覚しちゃったけど、きゅっ、きゅっ、求婚とか、こっ、婚約とか、夢にも思っていなかったからね。
 呆然としたまま着替えて、呆然としたまま髪をとかして、呆然としたままベッドに腰かけた。横になって、もう一度寝ちゃったら、夢だったりしないのかな? ドレスにしわをつけるわけにはいかないから、お行儀ぎょうぎ良く座っているけどね。
 
 やっぱり呆然としたまま、膝の上に乗ってきたスイシャク様を抱っこして、肩に乗ってきたアマツ様に優しく頭突きをされていると、扉を叩く音がした。静かに入ってきたのは、わたしの大好きなアリアナお姉ちゃんだった。すごく上品な紫色の生地に、黒いレースのドレス姿のお姉ちゃんは、息を飲むくらい綺麗で、わたしはあっという間に正気に返った。一緒に暮らしている妹でこれなんだから、絶世の美少女の威力って、すごいもんだね。
 
「準備は良い、チェルニ?」
「一応は、大丈夫。もしかして、もう来ちゃったの、ヴェル様たち?」
「まだ、約束のお時間にはなっていないから、心配は要らないわ。何か飲み物を持ってきましょうか?」
「ありがとう、お姉ちゃん。でも、もうすぐ食堂に降りて行くから、そこで飲ませてもらうよ。それを聞きに来てくれたの?」
「ふふふ。今のわたしは、郵便屋さんよ。わたしは、お父さんとお母さんに頼まれて、可愛い妹にお手紙を届けに来たの。ご神霊のお力ではなく、王国騎士団の副官のお一人が、わざわざ届けてくださったのよ」
 
 アリアナお姉ちゃんは、そういって、銀色のお盆に乗せた手紙を見せてくれた。純白の封筒で、四隅よすみに小さく金色の紋様もんようが入っている。見るからに高そうで、見るからに仰々ぎょうぎょうしい封筒には、流れるみたいに流麗な文字で、宛名が書いてあった。〈親愛なるチェルニ・カペラ様〉って。
 本当は、宛名を見るまでもなく、わかっていた気がする。封筒からは、世にも尊い神霊さんの息吹いぶきが、びっくりするくらい濃密に感じられたから。これって、レフ様からわたしに送られてきた手紙だよ! 
 
 わたしが、無言のまま硬直していると、お姉ちゃんがベッドの側まで近づいてきた。神霊さんを見下みおろさないように、少し離れた位置で膝をついて、手紙の載ったお盆を差し出してくれる。
 
「どうぞ、チェルニ。良かったわね」
「……うん。ありがとう、お姉ちゃん」
「世界一可愛いわたしの妹は、婚約者になられる方に、大切にしていただいているのね。とてもうれしいわ、チェルニ。とても」
 
 ちょっと泣きたくなるくらい、優しいお姉ちゃんの声が、可憐な鈴の音みたいに響いてくる。わたしは……わたしは、おずおずと手紙を取って、震える指で封筒を開いた。そういうところは、良識のかたまりであるレフ様は、お父さんたちが確認できるように、封をしないまま手紙を出してくれたみたいなんだ。
 中に入っていた純白の便箋びんせんには、百通近い手紙のやり取りをして、目に焼き付いている綺麗な字がつづられていて、まるでレフ様がそこにいるみたいに、わたしに語りかけてくれた。
 
 
『わたしの大切なチェルニちゃんへ
 
 思い切って書いてみたのですが、この呼びかけで良いのかどうか、とても迷っています。優しいきみのことですから、失礼だと叱られる心配はないとしても、れ馴れしいと眉をひそめられたりはしないでしょうか。今後のためにも、率直な感想を聞かせてもらえると助かります。
 
 それにしても、我ながら似合わない手紙を書いているものだと、笑い出したい気持ちでいっぱいです。昨夜、きみに告げてもらった言葉が、余程嬉しかったのでしょうね、わたしは。まさに〈浮かれている〉状態らしく、今朝から王国騎士団の部下たちが戦々恐々せんせんきょうきょうとしています。天変地異てんぺんちいの前触れでなど、ないというのに。
 
 きみが目覚め、わたしの求婚に対して承諾の返事をくれたこと、とても嬉しく思います。同時に、早々に求婚の使者を送ってしまったのは、先走った行動だったのではないかと、反省もしています。
 言い訳をさせてもらうと、あの月の銀橋できみに求婚してしまったとき、きみは確かにうなずいてくれましたが、時間が経つにつれ、夢の中の出来事にされてしまうのではないかと懸念けねんしたのです。きみを信じていないわけではありませんので、どうか許して下さいね。
 
 本日、先触れの使者たちは、チェルニ・カペラ嬢とカペラ家に、レフヴォレフ・ティルグ・ネイラとの婚約を申し込みます。もちろん、これは正式なものではなく、後日、場を設けていただきたいというお願いです。
 正式な求婚の場には、わたしの両親と伯父の他、仲立ち人として神霊庁のコンラッド猊下げいかが向かう予定です。わたしが〈神威しんいげき〉であり、きみが〈神託しんたく〉なのですから、神霊庁が立ち会うのは仕方ないでしょうね。少しばかり、面倒ではありますが。
 
 わたしが、生身のきみと会えるのは、婚約の話が本決まりになってからになりますね。今から、そのときが楽しみです。近いうちに、必ず会いましょう。
 
     レフ』
 
 
 手紙を読んだわたしは、そのままベッドに倒れ込んだ。ドレスのしわが気になるけど、身体中の力が抜けちゃって、座っていられなかった。だって、わたしってば、レフ様の、きゅっ、きゅっ、求婚に、うなずいちゃってたんだよ? あのとき、急激に気が遠くなっちゃって、返事をしたかどうか記憶がないんだけど、レフ様のいうことに間違いはないからね。
 レフ様からの、きゅっ、きゅっ、求婚は、どうやら現実であるらしい。あまりの衝撃に、いたたまれなくなったわたしは、ベッドの上でごろごろと転がった。だって、レフ様ってば、わたしのことを、たっ、大切だって! 〈わたしの〉だって!
 
 思春期であり、薄っすらと反抗期でもあるわたしは、物語の中の恋人たちが、〈わたしの〉とかいい合っているのを読んで、そうそう良い気はしていなかった。所有物みたいな呼び方って、あんまりじゃないのって。
 でも、レフ様は違うんだよね。レフ様の〈わたしの〉は、所有格を表す〈わたしの〉よりも、〈大切な〉にかかっている。〈わたしのチェルニちゃん〉が大切なんじゃなくて、〈わたしの大切な〉チェルニちゃんなんだよ。
 
 ドレス姿で転がりながら、そんなことを考えていたんだけど、これって、ある種の現実逃避なんじゃないかな? そもそも、レフ様にだったら、〈わたしのチェルニちゃん〉って呼ばれても、うれしいと思うし。えへへ。
 わたしがベッドに倒れ込む直前、空中に避難していたスイシャク様とアマツ様は、照れながらごろごろと転がっているわたしに、呆れたようなイメージを送ってきた。〈雛は我らを忘れたる〉〈下敷きとなる所也〉〈初々しき雛なれば、致し方なし〉〈転がる石のごとし〉〈我は知る。これこそは、人の子のいう《初恋の甘酸っぱさ》也〉〈好きに転がるが良し〉だって。さすがに恥ずかしいし、まったく個人情報が守られない状況に、少し遠い目をしちゃったのは、こっ、恋する少女としては、仕方のないところだろう。
 
 スイシャク様とアマツ様のお陰で、少しだけ落ち着いたわたしは、転がるのをやめて、ベッドに座り直した。大切な手紙を、猫足の文箱ふみばこに大切にしまってから、ドレスを整える。だって、スイシャク様とアマツ様が、揃って教えてくれたんだよ。〈先触れの使者が来たる〉って。
 わたし、チェルニ・カペラは、十四歳にして、きゅっ、きゅっ、求婚の使者をお迎えすることになったんだよ!
 
     ◆
 
 スイシャク様を抱っこし、アマツ様を肩に乗せた状態で、わたしは、階下に降りていった。玄関ホールには、お父さんとお母さん、アリアナお姉ちゃん、ルクスさんとルルナお姉さんまで、揃ってわたしを待ってくれていた。お相手がお相手だから、全員で整列して、家にお招きするんだよ。
 
 ルクスさんは、わたしと目が合うと、複雑そうな顔で微笑んだ。まあ、あれだ。おめでたいと思ってはいるけど、わたしの年齢だとか、相手のこととかを考えたら、手放しでは喜べないんだろう。歳の離れたお兄ちゃんみたいなルクスさんは、うちのお父さんの崇拝者すうはいしゃでもあるから、お父さんを心配してくれているのかもしれないけど。
 ふっくらと優しそうなルルナお姉さんは、にこにこと満面の笑みだった。ルルナお姉さんは、わたしが喜んで、こっ、婚約しようとしているのを、理解してくれているんだと思う。わたしから打ち明けたりしなくても、そこは女同士だからね。わたしとアリアナお姉ちゃんが、使者Bとお姉さんの気持ちを察知したみたいに、ルルナお姉さんだって、レフ様への、こっ、こっ、恋心っていうものに気づいていたんじゃないのかな。
 
 何だか恥ずかしくて、顔が赤くなっちゃって、思わず下を向いたところで、玄関の扉が叩かれた。ゆっくりと三回。お父さんが重々しくうなずくと、ルクスさんが前に出て、扉を開けてくれる。そこに立って、深々と頭を下げていたのは、ぱりっとのりのきいた服を着た、上品そうな初老の男の人だった。
 金のふち取りのある赤色のジャケットに、白い絹のシャツ。ズボンは深い黒で、足元はぴかぴかのブーツ。片手に抱えているのは、黒いシルクハット……王都の表通りで見かけたことのある、貴族家の御者さんじゃないのかな? 高位の貴族家の御者さんって、わりと上の立場の人なんだって、本に書いてあったような気がするよ。
 
 わたしの大好きなお父さんは、丁寧に御者さんに会釈えしゃくをしてから、ゆっくりと口を開いた。
 
「いらっしゃいませ。皆様のお越しを、お待ち申し上げておりました。一日のうちに二度もご足労をたまわり、恐縮でございます」
「何をおっしゃいますことか。こちらこそ、カペラ家の皆様にお時間をいただき、誠に申し訳なく存じます。お手紙にてご許可を頂戴ちょうだいいたしましたので、先触れのお使者が参られました。神霊庁が神使、パヴェル・ノア・オルソン猊下げいか。ネイラ侯爵家が家令、セルジュ・ロウ・シルベル子爵閣下。王国騎士団が大隊長、マルティノ・エル・パロマ子爵閣下。ロドニカ公爵家が家令、ファニオ・デラ・ハウゼン子爵閣下の四名様でございます。ご訪問をお許しいただけますでしょうか」
「もちろんでございます。荒屋あばらやではございますが、どうぞお入り下さいませ。お馬車の誘導は、こちらのルクスがさせていただきます」
 
 ……何というか、あまりの仰々ぎょうぎょうしさに驚いて、緊張も恥ずかしさも、どこかへ飛んでいっちゃったよ。ヴェル様たちが来るのって、今日二回目だよね? それなのに、どうしてこんなに堅苦しいの? 
 わたしが、呆気に取られていると、そっと側に寄ってきたお母さんが、楽しそうな顔で話しかけてきた。
 
「ふふ。驚いたでしょう、子猫ちゃん」
「うん。歴史小説に出てくる、宮廷とかの場面みたい。家に入ってくるだけで、すごく時間がかかるんだね。貴族の人たちって、いつもこんなに面倒なのかな、お母さん? レフ様と、けっ、けっ、結婚すると、わたしもそうしなきゃいけないの?」
「そうかもしれないわね。ネイラ様は、ルーラ王国でも指折りの大貴族でいらっしゃるもの。求婚のお返事は、保留させていただく? 子猫ちゃんが自由に生きていくためには、ネイラ様とのご縁は、必ずしも望ましいものじゃないのよ」
「お母さんたら、チェルニを不安にさせないで。大丈夫よ、チェルニ。面倒なのは間違いないし、いろいろと嫌な思いをすることもあるかもしれないけど、ネイラ様と一緒に乗り越えていけばいいのよ。それができる方なのかどうか、ほんの少しでも不安があれば、お返事を保留するべきだって、わたしも思うけれど」
「あら。お花ちゃんたら、自分だって同じことをいってるじゃないの」
「そりゃあ、心配しているのは同じだもの、お母さん。でも、わたしは、大丈夫だと信じているわ。わたしの賢い妹が、生まれて初めて好きになった方だもの」
「ありがとう、お姉ちゃん。心配かけてごめんね、お母さん。びっくりしただけだから、問題ないよ。わたし、けっこう記憶力には自信があるし、面倒な手続きも覚えられるんじゃないかな。第一、レフ様も、形式ばったりするのは嫌だと思うんだ」
「そうね。子猫ちゃんの大好きなレフ様は、大丈夫だって、お母さんも思っているわよ。今日は、婚約のお話にお越しいただいたから、儀礼を大切になさっているだけよ。劇場で見るお芝居だと思って、楽しめばいいのよ」
「……わたしを試したんだね、お母さん?」
「ごめんなさいね、小鳩ちゃん。十四の娘を婚約させる母親なんて、お節介せっかいなものなのよ。娘を溺愛する父親には及ばないにしてもね」
 
 わたしたちが、こっそりとそんなことを話し合っているうちに、かすかに石畳いしだたみを歩く足音が聞こえてきた。わたしの心臓が、きゅっと勢い良くね上がった。いよいよ、ヴェル様たちが到着したんだ。
 お父さんに名前を呼ばれて、わたしは、ぎくしゃくした動きで、お父さんの横に並んだ。少し震えているのがわかったのか、お父さんがたくましい腕を伸ばして、ぎゅっと一度、わたしを抱きしめてくれる。スイシャク様とアマツ様がいるのに、全然平気な顔をして。それだけで、何も怖くなくなっちゃうんだから、筋金入りのお父さん子だね、わたし。
 
 うやうやしく先導するルクスさんに続いて、最初に玄関に入ってきたのは、神職さんの装束しょうぞくを着たヴェル様だった。純白の着物に濃紫こむらさきはかまをつけ、上から純白の格衣かくえを羽織っている。格衣に銀糸ぎんしで刺繍されているのは、笛や本や貝を図案化した柄だった。〈宝尽たからづくし〉って呼ばれる、おめでたい図柄の一種なんだって、こっそりスイシャク様が教えてくれたよ。
 おめでたい装束を選んでくれたヴェル様は、わたしと目が合うと、ものすごい笑顔を浮かべた。にこにこっていうのを通り越した、にっこにっこの笑顔。白い頬が薄っすらと薔薇色に染まっているのは、それぐらい喜んでくれているってことだよね?
 
 ヴェル様の次に入ってきたのは、黒い礼服を着た壮年の男の人だった。濡れて光っているような漆黒の生地も、中に着ている純白のシャツの生地も、きっと最高級の絹だと思うんだけど、それに負けないくらい、ご本人も〈高そう〉に見える。偉そうなんじゃなくて、高貴な感じがするんだよ。
 この人は、銀縁の眼鏡をかけていて、とっても頭が良さそうだから、一見すると冷たそうなんだ。ただ、わたしの顔を見た途端、とろけるような目をして微笑んでくれたから、きっとこの縁談を喜んでくれているじゃないかな? もちろん、わたしもお上品な感じで微笑み返したよ。
 
 三人目は、レフ様の副官さんで、元クローゼ子爵家の事件のときには、〈野ばら亭〉に泊まりこんでくれていた、マルティノ様だった。今日も、王国騎士団の漆黒の団服姿で、すごく凛々りりしくてかっこ良い。
 マルティノ様とは、何回も会っているし、一緒にご飯も食べたし、たくさん話もしたから、わりと親しいはずなんだけど……わたしを見る目が、なぜかうるうるに潤んでいるじゃないの、マルティノ様? まだ玄関先で会ったばっかりなのに? 王立学院の入試で、受験生を脅しちゃったときといい、今といい、穏やかな人格者に見えるマルティノ様は、わりと感情の起伏の激しい人なのかもしれないね。
 
 四人目に入ってきたのは、おじいちゃんって呼べるくらいの年齢の、すごく上品な男の人だった。着ている服装は、2人目の銀縁眼鏡の人と同じで、飾りボタンの色だけが違っている。銀縁眼鏡の人が銀色で、おじいちゃんぽい人が金色なのは、侯爵家と公爵家の違いなのかな? 今度、レフ様に手紙で聞いてみよう。
 おじいちゃんぽい男の人は、わたしの顔を見た瞬間、大きく目を見開いた。その視線は、わたしからスイシャク様、アマツ様へと移動していったから、いつの間にか気配を消していた神霊さんたちの存在を、敏感に感じ取ったんだろう。もしかすると、神職の資格を持った人なのかな? 穏やかそうで上品で、徳の高そうな雰囲気が、コンラッド猊下……ミル様に何となく似ているしね。
 
 四人のお使者の後ろには、従者の人たちが何人も、神妙に並んでいた。それぞれに、立派なお盆を捧げ持っていて、純白の布がかかっている。あれって、もしかして、求婚のときのご挨拶の品だったりするのかな? わりとすごい量なんだけど。
 ヴェル様やマルティノ様が来てくれるって聞いたから、親しく打ち合わせをさせてもらうんだと思っていたけど、想像よりもずっと大事おおごとになるみたいだね。そうじゃないかなって、ちょっと覚悟はしていたけど。
 
 ルーラ王国の王都の上、わたしたちの新しい家を見下ろす天空で、何柱なんはしらもの尊い神霊さんたちが、少しずつ集まっている気配を微かに感じながら、きゅっ、求婚のお使者との話し合いが、始まろうとしているんだよ……。
 

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