編集部日記(今日は何の日?編)
こんにちは、opsol bookのヤナガワです。
この世には多くの記念日が制定されており、本日12月12日にも複数の記念日が存在しています。
ほかにも色々な記念日がありましたが、中でも私が気になった記念日は「明太子の日」。1914年12月12日に日本で初めて新聞に明太子と掲載されたことから、「明太子の日」と制定されたそうです。また、1949年1月10日に福岡の「ふくや」さんが初めて店頭に明太子を並べたことから、1月10日も「明太子の日」らしく、一年に二日も存在していました。
実は私、以前は明太子が少し苦手でした。
いや、苦手というより食わず嫌いといいますか……。未知への恐怖と似た感情を抱き、手を出さないまま過ごしていたのです。このまま一生食べることはないだろうな、と思っていましたが、とある催しで明太子づくりを体験することに。作ったからには食べてみるしかありません。ドキドキしながら、小さく切った一口を口に運びます。
その瞬間、私の脳内はとある感想で埋め尽くされました。
「これは、『うまい棒』のめんたい味と同じ!(※個人の感想です)」
白米と一緒に食べようと思っていたのに、今食べているのがうまい棒(仮)なのであれば話が変わります。すっかりスナック菓子を食べている気分になってしまった私は、どうしても箸が進まず、残りは家族へおすそ分けすることに。この日から「明太子=うまい棒(めんたい味)」という情報がインプットされてしまったのです。
明太子がおいしくないわけではありません。ただ、あまりにもうまい棒が口内を駆け巡るあまり、おかずとして食べることができなくなりました。きっと、もう一生明太子と向き合う機会はありません。
そう思っていた私がとある感動に包まれたのは、出張終わりに編集部メンバーと夕食を食べた日のことです。
イタリアンのお店に入った私たちは、パスタとピザを数種類ずつ注文しました。その内の一つは、未知なる世界に存在するたらこスパゲッティ。「人生で一度もたらこスパを食べたことがない」と伝えたところ、「人生の半分損してますよ」とデザイナーのミワさんに言われました。そこまで言われたら注文するしかありません。損はしたくないので。
過去に食べた明太子はうまい棒に変換されてしまいましたが、果たしてたらこはどうなのか。
一口食べてみると、口内に広がったのは、濃厚でありながら少ししょっぱさを感じる、癖になる味。加えて、プチプチとした歯ごたえがたまりません。これが、たらこスパ……おいしい! 我が家はミートソース一択、外食はカルボナーラ派閥だったが故に、人生で味わったことのないおいしさが口内を満たしていきます。全然、うまい棒じゃない!
こんなにもおいしい料理がこの世にあったのかと、当時は本気で思いました。一皿を四人で分けながら食べていたので、取り分は四分の一だったわけですが、本音を言えば一皿丸々食べたくて仕方がありませんでした。さすがに、食いしん坊だと思われたくないですし、ほかのパスタも味わいたいので自重しましたが。
あれから、私はたらこを崇拝するようになりました。じゃがバター派だったじゃがりこも、たらこバターに乗り換え、コンビニでご飯を買うときも、カルボナーラではなくたらこスパを選びます。とにかくたらこ。たらこ・たらこ・たらこ。
あの日、あの時、あの場所で、たらこスパに会えなかったら、私はたらこの魅力に気付かないまま、人生を歩んでいたのかもしれません。たらこスパに出会わせてくれた編集部メンバーに感謝です。
明太子の日なのに、たらこの話をしてしまいました。どちらもスケトウダラの卵巣を使用した食品ではありますが、どうやら唐辛子を使用している以外にも若干違いがあるようなので、明太子の日にたらこは含まれていないのかもしれません。でも、元は「明太子=たらこ」と唐辛子を使った「辛子明太子」という使い分けだったという意見もあるので、やっぱり含まれているのかも。たらこマスターへの道のりは長いですね。
ここまでお読みいただきありがとうございます。あれから何度もたらこスパを食べましたが、あの日のたらこスパに勝るものとは、まだ出会っていません。それでは、また次回の更新でお会いしましょう!
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