編集部日記(甘味編)
こんにちは、opsol bookのヤナガワです。
明日はバレンタインデーですね。幼稚園時代の私は、好きな人の人数に上限はないと思っていたので、5人に本命チョコをあげていたことを覚えています。全員に淡い恋心を抱いていたのでしょう。
さすがにもう複数人に本命チョコを渡すようなことはありませんが、日常のありとあらゆる場所に存在しているスイーツに対しては、すぐに心が浮ついてしまいます。ケーキ、クレープ、おまんじゅう。洋菓子も和菓子も、この世に存在する全ての甘味に感謝を伝えたいほど、その魅力は計り知れません。
ただ、これだけ愛を注いでいても問題は発生します。愛の大きさと体が受け付ける甘味の上限は比例しないのです。皆さまも「満腹というわけではないのに、甘いものはこれ以上食べられない」という経験があるのではないでしょうか。
先日、こんなことがありました。
ずっと楽しみにしていたアフタヌーンティーを食べに行った日のことです。アフタヌーンティーでは、サイズが小さめのスイーツが数種類と、塩味のあるセイボリーが数種類用意されています。基本的には、セイボリーよりもスイーツが多めに盛られているのではないでしょうか。私が食べたものも、スイーツがメインでした。
見た目はそれほど大量なわけでもなく、むしろこれだけで満足できるのか?と疑っていましたが、その考えが間違っていました。最初はウキウキで食べ進めていたものの、半分ほど食べ終えたあたりから状況は一変。
私は好きなものを最後に食べるタイプなので、メインのスイーツを最後まで残していました。しかし、すでに胃袋は甘味の受け入れを中止。満腹なのではありません。先ほども申し上げたとおり、これ以上甘い食べ物を摂取することを、身体が拒み始めたのです。目の前で私を見つめるのは、メニューの中で一番大きなサイズのメインスイーツ。あの瞬間だけは、スイーツが敵に見えましたね。なんで私、最初にセイボリーを食べきっちゃったんだろう。
アフタヌーンティーはまた別として。これまで色々な甘味を食べてきましたが、「お店で販売している一人前サイズのデザートは、0.1g単位で計算や調整をしたうえで、ドンピシャでちょうどいい量になっている」ということをここ数年で学びました。何事も欲張るべからず、ということですね。
例えば、一人前にカットされたケーキを食べ終わったときに、なんとなく物足りなさを感じることがあります。「もうちょっと食べたかったんだけど……」という気持ちが芽生えつつ、ティータイムを終えるわけです。
一方、ホールケーキを一人で食べる場合は、食べても食べてもまだまだ手元に残っています。が、一日で食べきれと言われると、序盤でフォークを持つ手が言うことを聞かなくなってくるのです(経験済み)。お腹がいっぱいなわけではありません。今から焼肉に行こうと言われれば余裕で食べられると思います(これも経験済み)。ケーキだけが、これ以上受け付けられないと判断されてしまうのです。甘いドリンクを用意していたらもうどうにもなりません。甘い×甘いに囲まれ、ほかに逃げ道などあるはずもなく、序盤のハッピーを失ったまま完食を目指すことになります。もちろん、甘いものが大好きな方であればそんなことはないと思いますが、私のような初心者が迂闊にソロホールケーキに挑戦するべきではありませんでした。
私はいつもこの状況に陥ってから思います。ああ、あの物足りなさこそがスイーツに重要な部分なのだと。少しの欲望を残した方が、与えられる幸福度が大きいのだと(でも、これからもアフタヌーンティーは食べたい)。
「もうしばらくケーキはいいや……」とつい最近も思ったはずなのに、スイーツの話をしていたら、なんだかお腹が空いてきました。ひょんなことからケーキが目の前に現れたりしないかな。明日バレンタインですし。
ここまでお読みいただきありがとうございます。過去に二度ほどケーキバイキングにも行きましたが、何の学習もしていない私は、欲望のままオレンジジュースを注文しました。苦手じゃなければ、スイーツのお供は紅茶かコーヒーが無難だと思います。それでは、また次回の更新でお会いしましょう!
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