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編集部日記(歯編)

こんにちは、opsol bookのヤナガワです。

1月にかかりつけの歯科医院に予約の電話をして、2月には定期検診を済ませる予定だったのに、気付けば3月になってしまいました。まだ予約の電話すらしていません。

治療さえ始まれば、もう逃げ道はないので腹をくくるのですが、検診までの待ち時間がどうしても苦手で、つい検診をサボってしまいます。「もし虫歯があったら治療が始まるのか」とか、「麻酔打つの嫌だな」とか、「ドリル怖い」とか。

あと、待合室で見ているテレビ番組も、治療に呼ばれたら続きが見られなくなりますし。私は午前中に受診することが多く、よく朝のバラエティー番組でグルメ特集が放送されています。「おいしそ~」と思いながら眺めている途中で急に現実に引き戻されるわけです。とはいえ、健康な歯でいないことには、そのおいしそうなグルメも食べられないわけで。

日々を健康に過ごすにあたって、歯はとても大事だということを、私は過去に身をもって学びました。

数年前、歯の神経の炎症が原因で、何をしていても歯が痛すぎて落ち着かず、食事も楽しめない時期がありました。たった1回の治療で完治するはずもなく、毎週歯科医院に通っては、歯をゴリゴリゴリゴリ。私の精神とともに、奥歯も削られていくのでした。

最近は虫歯に苦しむことはなくなったものの、私の目の前には、親知らずという巨大な壁が立ちはだかっています。親知らずの抜歯で過酷な経験をしたヤマザトさんの話を聞く限り、My親知らずの行く先が不安で堪りません。

まつ毛や眉毛が生えているのには、しっかりとした理由があります。汗除け、異物の侵入を防ぐなど、目を守る役割を果たしているのです。では、親知らずは私の何を守るために生えてくるというのでしょうか。

そりゃ時代を遡れば必要だった頃もあるのかもしれません。しかし、時は令和に突入しました。奥歯を使って必死にかみ切らねばならぬほど硬い食べ物なんて、食べる機会はほぼないでしょう。ならば、今からでも遅くはありません。人類にはぜひ進化を遂げてもらいたいものです。親知らずが生えないという進化を。

そういえば、小学生の頃に正しい歯の磨き方について学ぶ機会がありました。歯ブラシは鉛筆を持つイメージで、熟したトマトがつぶれないくらいの軽い力で優しく磨く。そして、前歯を磨くときは歯ブラシを縦に。トマトを脳内に浮かべながら、私はその教えのとおりに歯を磨き続けました。

ある日、教えに沿って歯磨きをしていたところ、以前治療した前歯の詰め物が取れました。歯ブラシを縦に動かしていたが故に、詰め物の段差と歯ブラシの毛がジャストフィットしてしまったのです。詰め物が取れてしまったのは、よりによって歯のセンターに君臨する中切歯ちゅうせっし。ニカッと笑おうものなら、私の笑顔を見た全員に、前歯が欠けていることがバレてしまいます。しかも、欠けたところがちょっと痛い。その出来事がトラウマで、それ以来歯ブラシを縦にして磨くのはやめました。同じ理由で、フロスも前歯には使えていません。取れちゃいそうなので。

ちなみに、前歯に詰め物をした理由は虫歯ではなく、「タッチ当番」に必死になりすぎて、コンクリートの壁に歯を強打したからです。

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健康な歯でいるために、そろそろ重い腰を上げて定期健診の予約をしようと思います。どうか虫歯がありませんように。そして、親知らずが成長していませんように。

ここまでお読みいただきありがとうございます。治療中に治療器具が口から離れている間、口を開けたままにするか、一回閉じておくか、いつも判断に迷います。それでは、また次回の更新でお会いしましょう!


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