イベント当日、やらかしに気付いた愚か者の話
こんにちは、opsol bookのヤナガワです。
前回に引き続き、7月23日(日)に三重県多気町で開催されたおたコス12に参加した際の出来事をお送りします。
▼前回の更新はこちら
弊社ブースにて行った抽選会では、赫賞を引いた方へ「フェオファーン聖譚曲op.1 黄金国の黄昏」(著:菫乃薗ゑ)をプレゼントいたしました。
「フェオファーン聖譚曲」シリーズは、2021年に発売元移行のため3巻全てが絶版となっており、現在は新装版の刊行に向けて準備中です。新装版が刊行される前に、改めて「フェオファーン聖譚曲」を知っていただく機会になればと思い、非売品である1巻を景品に追加しました。
なるべく多くの方の手に渡りますようにと願いを込め、赫賞のくじを抽選箱の中へセット。蒼賞、茈賞といい感じにランダムになるよう、念入りに箱を振ってくじを混ぜておきます。
くじの準備が終わったら、次は景品の準備です。
事前に搬入用の荷物を準備した際、景品となる書籍は私が用意しています。10部まとめて梱包されているものを見つけたので、ちょうどいいと思い、これを持っていくことに決めました。
その日の帰宅途中、「確かシールに10部って書いてあったけど、見間違いの可能性もあるかも。本当は10部じゃなかったらどうしよう」と急に不安になったことを覚えています。そう、愚かな私は中身を確認せずに搬入用の段ボールへと書籍を詰めていたのです。
さて、話はイベント当日に戻ります。本当に10部入っているのか、ドキドキしながら梱包を解き、慎重に部数を数えます。2、4、6、8、10。あっ、オッケーオッケーこれで一安心……と数え終えたところで、私は重大なことに気付いてしまいました。
今、自分は何を見てしまったのか。状況が理解できず、両手でそっと中身を隠します。一旦遠くを見つめて、心を落ち着かせましょう。
1巻の表紙は赤色。つまり、今私の目に映るのも赤色、のはず。
それなのに、目の前にある書籍の色は、本来ならばここにあるはずのない緑色でした。何度見ても、目の前にある10部の中に赤色が見当たらないのです。
まさか? うそでしょ?
なんと、私が事前に段ボールに詰めていたのは「フェオファーン聖譚曲op.3 鮮紅の階」、つまり3巻だったのです。
やってしまった!
「中に入っているのが10部じゃなかったらどうしよう……」と帰り道に悩んでいた過去の私へ。ちゃんと10部あったよ、3巻だったけど。
フェオファーン聖譚曲を知っていただくためのきっかけとして、すでに絶版となっている1巻をお渡しするはずが、急に3巻だけ渡されたってどうしようもありません。3巻を受け取ったことで、「まずは1巻から読んでみよう」と思ってもらえたとしても、書店で購入していただくこともできないのです。
想定外の出来事に、ヤナガワ大パニック。
いや、焦っているだけでは解決しません。今ある手札は有効に使わねば。ということで、午後から参加予定の弊社代表に、会社に寄って1巻を持ってきてもらえるように依頼しました。これで、どうにか赫賞廃止は防げます。セーフセーフ。
しかし、景品が補充されるのは午後から。イベントは午前中から始まっていますし、なにより先着順で数に限りがある抽選会です。1巻が届くまで赫賞のくじを抜いておくわけにもいきません。
結局、そのまま赫賞を抽選箱に残し、当選した方には正直に事情を説明することにしました。1巻がブースに届くまでの間に赫賞を引いた方には、後日景品を郵送させていただくことに。
一体、午前中に何枚の赫賞が引かれるのか。ドキドキしながら抽選箱を抱えていると、一番最初にブースにお越しいただいた方が早速赫賞をゲット。自分の過ちを告白したうえで郵送をご提案したところ、快く受け入れてくださりました。その後赫賞を引いた皆さまも、笑顔で郵送を許可していただき、本当にありがとうございます。
確認を怠らないこと。基本中の基本でありながら、実行できていなかったことを反省し、同じ過ちは二度と繰り返さないと心に誓います。
▼以前刊行されていた1~3巻は絶版となっていますが、新装版フェオファーン聖譚曲(op.Ⅰ)はnoteでお読みいただけます!
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〈刊行作品のご紹介〉
『神霊術少女チェルニ1 神去り子爵家と微睡の雛』(須尾見 蓮/2021)
▼noteでもお読みいただけます!
『フェオファーン聖譚曲オラトリオ』シリーズ(菫乃薗ゑ/2020)
※絶版中、現在新装版刊行準備中。
▼リニューアル版(op.Ⅰ)はnoteでもお読みいただけます!