連載小説 神霊術少女チェルニ〈連載版〉 2-37
熊みたいな総隊長さんの挑発に乗って、大公騎士団の団長は、四十人もいる騎士たちに抜刀を命じた。キュレルの街のど真ん中で、まだ夜も早い時間なのに!
あまりにも馬鹿だから、わたしの口がパカンと開いちゃったんだけど、お母さんにいわせると、必ずしも馬鹿だとはいえないんだって。
「わたしたちは、ネイラ様のご助力や、神霊様のご加護があるから、気持ちを強くしていられるのよ。王族である大公の権力は強いから、普通だったら、総隊長さんも要求を拒否できなかったと思うし、力づくで押し通されたら