連載小説 神霊術少女チェルニ〈連載版〉 4-24
「わたしの親友、今も忘れられない唯一の友達である愛犬が、毒味のせいで死んでいなかったら、わたしは今、この席にはいなかったでしょう」
そういって、サミュエル会頭は、お祈りをするみたいに顔を伏せ、固く目をつむった。それまで、サミュエル会頭の頭に乗っかっていた、神霊さんっぽい犬は、まるで慰めているみたいに、サミュエル会頭の頭に、一生懸命に頬をこすりつけている。その姿が、ものすごく健気で、いじらしくて、事情もわからないうちに、何だか泣きそうになっちゃったよ、わたし。
そのうち