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連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 18通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
ネイラ様のお手紙って、お説教じみてますか? わたしは、全然、まったく、そんなふうには思いません。正直なところ、〈えっ、そうなの?〉っていう感じで、とても驚いてしまいました。
ただ、ここまで書いて、ひとつ気づいたことがあります。ひょっとすると、ネイラ様と同じように、わたしも〈説教じみた〉少女で、だからこそ、ネイラ様がちょっとくらい先生みたいでも、何とも思わないの
連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 17通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
困ったときに頼ったりして、本当にいいんですか、ネイラ様? いや、ネイラ様は、本気じゃないと約束なんて口にしない人だって、よくわかっています。でも、いくら何でも厚かましくないですか? わたしってば、ネイラ様にお世話になってばっかりですよ?
この手紙を読んだネイラ様は、きっとこんなふうにいってくれますよね。〈わたしは何ひとつ、きみの世話をしたことなどありませんよ。
連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 16通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
今日は、アリアナお姉ちゃんの秘密をひとつ、ネイラ様に打ち明けます。お姉ちゃんに聞いてみたら、〈恥ずかしいけど、かまわないわよ、チェルニ〉っていってくれたので。
わたしの大好きなアリアナお姉ちゃんの、繊細な初恋の話なので、ネイラ様の心の中に留めておいてくださいね。
ネイラ様にもらってもらおうと思っていた、綺麗なグレーの毛糸のセーターが、大惨事を引き起こしたこと
連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 15通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
ネイラ様ってば、あの素晴らしい書店のご主人と、親しいお知り合いなんですね! ご迷惑でないのなら、ぜひ一度、お会いしたいです。
あんなに巨大なのに、本が好きで好きで仕方がない人が作っているお店だって、ひと目でわかりますからね。いろいろな本について、お話を聞かせてもらえるんじゃないかって、今から楽しみです。(わたし、同世代の友達は少ないんですけど、おじいちゃんたちには
連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 14通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
もしかして、わたしったら、ネイラ様に手紙を出しすぎているんでしょうか?
この間、お母さんに王都に連れて行ってもらったとき、大きな文具屋さんで、すごく綺麗な文箱を見つけました。飾り彫や縁飾りのついた真鍮で、蓋のところはピンク色で、可愛い猫足までついているんです。もう、ひと目で気に入って、お土産に買ってきました。
そして、家に帰って、喜んでネイラ様からのお手紙
連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 13通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
そうなんです、ネイラ様。可愛すぎる服屋さんは、〈花と夢の乙女たち〉という、わたしには信じられない名前のお店でした。王都でも有名な人気店なんだって、お母さんがいってましたけど、本当なんですね。ちょっとだけ、お母さんを疑っちゃって、申し訳ないことをしてしまいました。
その〈花と夢の乙女たち〉で、わたしとアリアナお姉ちゃんは、それぞれ洋服を買ってもらいました。ほしか