02 カルカンド 状況は加速する11 永遠の別れか 王城の朝が始まり、|夥しい数の人々が職務に付き始めた頃には、ローザ宮の異変の噂は、熾火の如く王城内に広がって…
02 カルカンド 状況は加速する10 絶望 タラスとスラーヴァ伯爵が、寝室に続くカテリーナの居間に足を踏み入れたとき、正式な側妃に許された色合いの|黄白が、朝…
02 カルカンド 状況は加速する9 王国騎士団 ロジオン王国の慣わしとして、議会によって選出された正式な妃には、それぞれに花の名を冠した宮殿が与えられる。正妃…
02 カルカンド 状況は加速する8 恥辱の朝 側妃の|不貞を手助けした使用人達が、王国騎士団の騎士に連行される直前、只ならぬ出来事に揺れていたのは、王城を守る近衛…
02 カルカンド 状況は加速する7 罪の果て タラスがスヴォーロフ侯爵を訪ねてから二日後の朝は、抜けるような晴天だった。その美しい青空の下を、麻縄で後ろ手に縛…
02 カルカンド 状況は加速する6 相克 ロジオン王国の王都ヴァジムは、王城が|聳え立つ丘陵を囲むように広がる、美しくも洗練された都である。王城に最も近い外周には…