フェオファーン聖譚曲op.Ⅰ 4-14
04 アマーロ 悲しみは訪れる14 結末
右手で小さな聖紫石を握り締め、ゲーナの足元に埋め込まれた巨大な聖紫石に向かって、全力で次元の壁を突破する為の魔力を注ぎ始めたダニエは、|直ぐに悲鳴のような声を上げた。召喚対象者を掴んだままの術式は、ダニエの想像を遥かに超え、異常としか言えない程の質量を有していたのである。
「何という重さだ。星を引き寄せているわけでもないのに、余りにも、余りもに重過ぎる。何とか次元の壁を超えたとしても、これでは上手く制御できないかも知れない。十二