連載小説 神霊術少女チェルニ 往復書簡 90通目
レフ・ティルグ・ネイラ様
……宛名を書いたところで、しばらくの間、硬直してしまいました。何を書いたらいいのか、何を書いていいのか、あんまりわかっていなくて、戸惑う気持ちばっかりが大きくなっています。ぐるぐるぐるぐる、まるでこんがらがった毛糸玉みたいです、わたし。
人って、あまりにもうれしくて、信じられないことが起こると、喜ぶだけの余裕もなくなるんでしょうか? わたし、チェルニ・カペラは、今まで生きてきた中で、最高に混乱しているのかもしれません。
今朝、スイシャク様と